郵貯資金・中小支援に活用・亀井金融相、少額短期融資を検討/フジサンケイ・ビジネスアイ(12月5日)
亀井静香郵政改革・金融担当相は4日の会見で、郵便局が「小口で迅速な融資活動を本格的にやることも考えていく」と述べ、郵便貯金を、中小零細事業者向けの少額短期融資に活用する方向で検討していく考えを示した。来年6月までに完全施行される改正貸金業法による規制強化で、中小零細事業者の資金繰りが行き詰まる、との懸念があるため。今後本格化する郵政事業見直しの過程で検討していく。ただ、郵便局には融資や審査のノウハウがなく、実現するには課題も多い。
中小零細事業の融資受け皿だった貸金業者に代わる仕組みとして亀井金融相は「まず政府系金融機関や銀行がそうした融資に取り組むべき」と話す。金融庁には、信用金庫や信用組合がこうした融資に参入すべきといった意見もあるが、実際には「手間がかかる上にリスクが高くて難しい」(地方銀行幹部)というのが実情だ。
郵貯資金の活用案はこうした背景から浮上してきた。亀井金融相は4日の会見で、郵便局の融資や審査のノウハウを補うため、地方自治体や商工会議所との連携も含め「前向きに考えたい」と話した。業務が先細っている貸金業者の中にも「審査のノウハウなどで協力したい」(消費者金融大手)と歓迎する声もある。ただ「郵貯資金をリスクマネーに活用するのには違和感がある」(経済産業省幹部)といった意見もあり、調整は難航しそうだ。
中小企業の資金繰り対策が議論される中、4日に施行された借金の返済猶予を含む「中小企業等金融円滑化法」で貸金業は対象外。このため金融庁の「貸金業制度に関するプロジェクトチーム(PT)」では、改正貸金業法の影響を点検するため、関係業界に対するヒアリングを4日も実施した。
改正貸金業法は来年6月までに上限金利を29・2%から20%に引き下げ、融資総額を年収の3分の1までとする総量規制が導入される。社会問題化した多重債務者問題を解決するための措置。
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