ジグザグかがわ過払い金返還訴訟・経費巡りトラブルも増加/香川/毎日新聞(4月9日)
◇多重債務者、弁護士に依頼「過払い金」という言葉を聞いたことがあるだろうか。貸金業者の貸出金利の上限は、利息制限法で年15〜20%、出資法で29・2%。この間の「グレーゾーン金利」で多くの貸金業者は融資をしていた。だが、利息制限法を超えた金利は払う必要がないとする最高裁判決(06年1月)を契機に、払いすぎた金を取り戻す「過払い金返還訴訟」が急増した。一方、弁護士や司法書士と、訴訟を依頼した多重債務者らとのトラブルも増加している。
◇1万円取り戻しに12万円
高松市内の50代男性は今月2日、債務整理の契約をしていた東京都の法律事務所に、7項目の問題点を指摘し、契約解除などを求める書面を送った。男性は08年10月、貸金業者計12社との債務整理を同事務所に相談、契約を結んだ。ある業者への過払い金返還で、1万3888円を取り戻すのに、12万2416円の支払いを求められた。交通費などで10万9000円かかったという。事前の説明では、費用は裁判にかかる2〜3万円だけだったという。
男性は2月、多重債務者らを支援する「高松あすなろの会」(鍋谷健一事務局長)を訪れた。他にも問題点が指摘された。日弁連は09年7月「債務整理事件処理に関する指針」を定めた。法的拘束力はないが、配慮すべき事項として、弁護士との直接面談などを挙げる。男性の場合は、連絡はほとんどが男性側からの電話。契約書面と別の弁護士が担当していることを3月に聞いた。弁護士とは、契約解除の書面送付後に初めて電話で話した。
また、後に合併した消費者金融2社の一方の和解報告と返金がないなど、問題があると思われる同事務所への支払いは約62万円。着手金などを含む全額返還を求めた。男性は「テレビCMもしており、信用していたのに」とため息をつく。
日本貸金業協会によると、利息返還請求による返還額などは07年度8505億円、08年度1兆123億円。この一方で、契約トラブルが増加。県消費生活センターなどへの債務整理を巡る弁護士らとのトラブルなどは08、09年度で計7件。同会には「契約後1年数カ月たっても債務整理が進まない」「担当者が7人も変わった」など約10件の相談があり、うち2件で着手金などを取り返した。鍋谷事務局長は「日弁連などの指針を基に、問題のある弁護士らの改善や処分を求めていきたい」としている。
相談は、高松あすなろの会(087・897・3211)や、県消費生活センター多重債務・ヤミ金融専用相談窓口(087・834・0008)。
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